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――――J・S事件――――
今だからこそ思う・・・
それは僕たちを大きく成長させた事件だったと・・・
少なくとも僕は大きく成長したと思う・・・
特に心が・・・
そのときは気づいていなかったけど
「エリオ・モンディアルの受難」
・・・はぁはぁ・・・
・・・はぁはぁはぁはぁ・・・ 逃げなきゃ・・・
もっと遠くへ・・・遠くへ・・・ 一歩でも遠くへ・・・
「ねえねえエリオ~実際キャロのことどう思ってんの?」
「え?」
J・S事件が終わって1ヶ月、機動六課も何とか落ち着きを取り戻し、今までと同じように訓練があり、その帰りのときのことだった。
僕―エリオ・モンディアル―はスバルさんの念話のよる唐突な質問に驚いた。
「いや~だからさ~ずっと前から思ってたのよ」
「え・・・い・・・いや・・・キ・・・キャロは・・・僕の大切な・・・」
「大切な~?大切ななによ?」
いつの間にか念話に割り込んできたティアナさんがまさに興味深々といった感じで言った。
「た・・・大切な・・・ってテテテティアナさん!?」
「私のことはいいから早くその大切なの続きは?」
「た・・・大切な仲間・・・です・・・」
「え~そんだけ~?なぁ~んだ詰まんないね~ティア」
「本当にそれだけ?あたしに嘘・・・ついちゃ・・やだよ?」
え~・・・ティアナさん、中身・・・でてますよ?本気で怖いです・・・
「ほほほ本当です!!!!」
「ふ~んんじゃあたしにもまだまだ入り込む余地があるのね~」
「ちょ!!!!ティアナさん!!!いいいいいきなりなにを!!!」
「なぁ~に本気にしてんのよ嘘に決まってるじゃないの嘘に」
「そだよね~ティアはヴァイス陸曹一筋だしねぇ~」
「スバルうっさい!!!」
・・・そうこうしてるうちに寮に着いた。
その日の夜・・・僕はなかなか寝付けなかった。
理由は簡単だ。今日のスバルさんたちとの会話のことだ。
―――僕はキャロのことをどう思ってるのだろう――――
―――キャロは僕のことをどう思ってるのだろう――――
この答えは出ることなく一週間が過ぎた。
「・・・エ・・・エリ・・・エリオ・・・お~いエリオ~」
「ん~・・・へ?」
「おお~おきた?」
目を覚ますと目の前になのはさんがいた。
「ふぇ?・・・なななななのはさんすいません!!」
「居眠りなんかして・・・部屋でちゃんと寝てるの?最近なんか調子悪いようだけど何か悩みでもあるの?」
どうやら僕はデスクワークをしながら寝ていたようだ。いつも居眠りをしていると起こしてくれているキャロは今はいない。悩み・・・なのはさんならどうにかしてくれるかもしれない・・・。
「あの・・・実は・・・」
僕はなのはさんに話した。最近キャロをどうにも意識してしまうことを。
するとなのはさんはしばらく考え込んで・・・
「よし!それじゃはやてちゃんのとこいこうか」
と言い出した。
「八神部隊長のとこですか?なぜですか?」
するとなのはさんは僕の腕をつかみ、八神部隊長の執務室まで引っ張ってきた。その道中、ぶつぶつと「へ~エリオも男の子だしね~」とか「青春か~」とかいっていた。
「ほ~やっぱエリオも男の子やね~」
なのはさんから一通り説明を聞いた八神部隊長はやけにニコニコしながら頷いて
「んじゃエリオは一人部屋がいいんね」
と言い出した・・・
?
一人部屋?なぜ?
「何故一人部屋なんですか?」
疑問はすぐに言葉になってしまった。
「いや~だってキャロのことが気になって寝れんのやろ?寝不足で任務とかに支障でても困るしね。それに」
それに・・・なんだ?
「キャロ襲われても困るしなぁ」
え・・・?はい?
「・・・襲う?」
「そや」
「誰を?」
「キャロをや」
「誰が?」
「そら~エリオしかおらんやろ」
「は?はははいいいいい?いいいいい意味がわかりませんけど!!!」
「いや~やからさ青春のほとばしりとかに任せて勢いで襲ったりしないようにエリオを一人部屋にしようってことや」
ちょっとなのはさん!何笑いこらえて頷いてるんですか!!
「そうだね、一人部屋がいいね」
肯定してるし・・・
「んじゃ手続きは・・・っとこれでええか~んじゃさっさと移動してな~新しい部屋は314号室や~」
・・・確かそこって色々「出る」って噂があって誰も入らなくて空き部屋だったんじゃ・・・
そうして僕の一人部屋での生活のため、荷物を移動させることになった・・・
ちょうどそのときにキャロとフェイトさんが本局から戻ってきた。
「あれ?エリオどうしたの?」
「え・・・あぁ・・・一人部屋に移動しようかと・・・」
「エリオ君なんで?」
「え・・・」
いえない・・・キャロのことが気になるから襲わないように部屋を移動するなんていえない!!
「えっ・・・っと・・・そそその・・・」
「もしかしてエリオ君・・・わたしのことが嫌いになったの?」
「い・・・いや・・・そうじゃなくて・・・」
「違うの?」
嫌いだからじゃなくてむしろ好きだからとはいえない・・・
「やっぱり嫌いなんだ・・・エリオ君・・・」
ちょ・・・ちょっと・・・キャロさん??目がすわってて怖いんですけど・・・
「ねぇ・・・わたしの何がイケナカッタノ?」
一歩一歩詰め寄ってくるキャロ(ヤンデレVer)はありえないくらい恐ろしかった・・・
「ねぇ・・・エリオ?本当にキャロが嫌いなの?」
・・・フェイトさんまで・・・そんな・・・冗談でしょ?
・・・冗談でデバイス起動させるような性格じゃありませんしね・・・フェイトさん・・・
「「ねぇ?」」
・・・OK、1・2・3でダッシュだ・・・
僕はまだ死にたくないから・・・
だから・・・
よし深呼吸してっと・・・
準備OK!
1!
2!!
3!!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!!!!!!!」
走れ走れ走れ!!!!!!!
死にたくなけりゃ死ぬまで走れ!!!!!!
・・・こうして冒頭に戻る・・・
はあはあはあはあはあ・・・・
撒けたか?
後ろには・・・よし・・・いな・・・
「・・・ソニックムーブ」
『Yes,Sir』
「え・・・」
え・・・マジですか?フェイトさん・・・・?
そこでソニックムーブですか?
そりゃないですよ・・・
「それじゃぁエリオ・・・正直に答えて・・・」
「え・・・」
「ねぇ?」
あぁ・・・フェイトさんザンバーフォームですか・・・
「・・・」
フェイトさんのバリアジャケットって目のやり場に困るよな・・・
「何で目を逸らすのかな?」
多分本音を言ったらフェイトさんそれはそれでショックを受けるだろうし・・・
あぁ・・・これまでだったんだ・・・僕の人生・・・
さようなら・・・みんな・・・
伊○誠さん・・・今から貴方のいるところに行きますから、是非仲良くしてください・・・
「お!おったおった~フェイトちゃん~」
「あ・・・はやて・・・エリオが一人部屋になろうとしてるんだけどさ・・・」
「ああそのことについてや。それな私の命令や」
「え?・・・なんで?」
「だってエリオも思春期真っ盛りの男の子やろ。流石に思春期の男の子と女の子を同じ部屋にしてたら倫理的にヤバイやろだからエリオに部屋を移動してもらったんよ」
「そう・・・だったの・・・」
はぁはぁはぁ・・・
何とか目の前の命の危機は脱したようだ・・・
後はキャロか・・・
キャロのことが気になった僕は八神部隊長に念話で聞いてみた。
「あの・・・八神部隊長・・・キャロはどうしてますか?」←念話
「・・・あんたもまぁすごいわ・・・命狙われた相手の心配ができるって・・・まぁ今はティアナとスバルとなのはちゃんが説得してるから大丈夫やろ」←念話
「そうですか・・・はぁ・・・」←念話
命の危機から脱した僕は緊張の糸が切れ、そこで意識を失った。
これが僕の一人部屋生活の始まりだった。